団塊の世代

報道ステーション団塊の世代の定年退職による技能伝承の危機と言うのを見た。
マツダが例に出ていたがうちの会社も例外じゃない。俺のいる汎用班*1は、今現在25名ほどの人間が働いているがそのうち三分の一くらいが定年退職間近の人と定年退職後の期間契約の人だ。
あと2〜3年もすればほとんどの人が退職してしまうだろう。そこで問題になってくるのが技能の伝承だ。
旋盤やボール盤などの汎用機械は人の手で直接操作して部品を加工する。その技術は一朝一夕に身に付く物じゃない。
現在、機械加工というのはNC*2が主流なのだが自働で出来ることにも限界があり細かな部分や複雑な形状、また物理的にNCでは不可能な加工は汎用機械で加工することになる。
ただやはり人の手で加工するのは時間がかかるし技術も必要なうえ、失敗が出ることもある*3
会社は時間や失敗による損失を気にして長年汎用機械での加工を少なくしようとしてきたらしい。
報道ステーションでは技能伝承の危機対策を行っているかのアンケートを公表していたが何の対策もしていない企業が50%以上あった。うちの会社もそのひとつだろう。
早いうちに考え方を変えて技能伝承に本気で取り組まないとうちの会社の将来は危ないなと感じた。(もう手遅れなのかもしれないけど・・・)

コメンテーター加藤千洋に一言

報道ステーションの中でコメンテーター加藤千洋の「昔は給料が安くてもやりがいがあってよかった」と言うような発言があったがそれがそもそもの原因だと思う。
技術者というのは昔から冷遇されてきて技能があっても給料が少なく仕事もきつい状態だったと聞いている。
結局そういった事が原因でなり手も少なく技能の伝承もされてこなかったんだと思う。技術者がもっと優遇される環境があれば今の日本はもっと違う状態になっていたかもしれない。
やりがいだけじゃ腹はふくれない。

*1:ボール盤、旋盤などの汎用機械を使用して部品の加工をする部署

*2:自働で削ったり穴を開けたり加工する機械

*3:NCだと失敗しないのかと言えばそうでもないのだが・・・